介護職が突然辞める・どんどん辞めていく理由15個と対策

介護職が突然辞める・どんどん辞めていく理由15個と対策

介護職員が突然辞めると言い出した、スタッフがどんどん辞めていくと悩んでいませんか。

介護職員が辞める理由や前兆、対策について説明します。

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介護職が突然辞める・どんどん辞めていく理由15個

公益財団法人介護労働安定センターが行った令和6年度「介護労働実態調査」の結果をもとに理由を説明します。

具体的な理由は以下の割合でした。数千人以上が回答した統計(複数回答可)です。

辞めた理由 割合
職場の人間関係に問題があったため 24.7%
他に良い仕事・職場があったため 18.5%
勤務先の事業理念や運営のあり方に不満があったため 17.6%
収入が少なかったため 16.3%
自分の将来の見込みが立たなかったため 14.2%
結婚・妊娠・出産・育児のため 12.3%
新しい資格を取ったから 9.4%
人員整理・勧奨退職・法人解散・事業不振等のため 7.3%
勤務先に仕事上の悩み事の相談ができなかったため 6.7%
自分に向かない仕事だったため 6.3%
家族の介護・看護のため 3.7%
病気・高齢のため 3.3%
カスタマー・ハラスメントがあったため 3.0%
家族の転職・転勤、又は事業所の移転のため 3.0%
定年・雇用契約の満了のため 2.7%
その他 12.3%
無回答 3.7%

理由の多い順に各理由について説明します。

1. 職場の人間関係に問題があったため

介護現場はチームで動く仕事のため、人間関係の悪化は大きなストレス要因になります。

上司の指導方法への不満、同僚との対立、特定の人への業務偏りなどが続くと心理的安全性が失われます。

相談しても改善されない状況が続くと、「ここでは安心して働けない」と感じ、退職を決断するケースが多く見られます。

2. 他に良い仕事・職場があったため

より給与が高い、休日が多い、夜勤が少ないなど、条件の良い求人を見つけた場合、転職は自然な選択肢になります。

特に人材不足の介護業界では求人が多く、比較検討がしやすい状況です。現在の職場に強い不満がなくても、将来性や待遇改善を理由に環境を変える人は少なくありません。

3. 勤務先の事業理念や運営のあり方に不満があったため

掲げている理念と実際の現場運営にギャップがあると、職員は不信感を抱きやすくなります

利用者本位よりもコスト重視と感じる場面や、現場の声が経営に届かない状況が続くと、組織への信頼が低下します。価値観のズレは蓄積すると大きな離職理由になります。

4. 収入が少なかったため

業務負担や責任の重さに対して給与が見合っていないと感じると、不満が高まります

夜勤やオンコール対応などの負担が大きいにもかかわらず手当が少ない場合、他施設や他業界への転職を検討するきっかけになります。

生活設計や将来の安定を考え、収入を重視する傾向は年々強まっています。

5. 自分の将来の見込みが立たなかったため

昇進・昇給の基準が曖昧だったり、キャリアパスが示されていなかったりすると、長期的な展望が描きにくくなります。

努力しても評価につながらないと感じると、成長実感が得られません。「このまま続けても変わらない」という感覚が強まると、別の環境で可能性を探そうとします。

6. 結婚・妊娠・出産・育児のため

ライフステージの変化により、夜勤や不規則勤務が難しくなることがあります。

保育園の送迎時間や家庭との両立が課題となり、柔軟な勤務体制が整っていない職場では退職を選ぶケースがあります。

働き続けたい気持ちがあっても、制度や配慮が不足していると継続は困難になります。

7. 新しい資格を取ったから

介護福祉士やケアマネジャーなどの資格取得を機に、より専門性の高い職種へ挑戦する人もいます。

資格に見合う役割や待遇が現在の職場にない場合、外部へ活躍の場を求めます。向上心が高い職員ほど、成長機会が限定されると転職に踏み切る傾向があります。

8. 人員整理・勧奨退職・法人解散・事業不振等のため

経営悪化や利用者減少などにより、人員整理や事業縮小が行われる場合があります。将来の安定性に不安を感じ、自主的に退職するケースもあります。

また、法人解散や事業譲渡など、個人の意思とは関係なく離職に至ることもあります。

9. 勤務先に仕事上の悩み事の相談ができなかったため

業務上の不安や困りごとを共有できる環境がないと、孤立感が強まります。相談しても真剣に取り合ってもらえない経験が重なると、組織への信頼が低下します。

小さな悩みの段階で解消されなかった結果、退職という形で表面化することがあります。

10. 自分に向かない仕事だったため

身体的負担や精神的ストレスが想像以上に大きく、「自分には適性がない」と感じることがあります。

利用者対応の難しさや夜勤の厳しさなど、入職前のイメージとの差が大きい場合、早期離職につながります。適性のミスマッチは特に未経験者に多く見られます。

11. 家族の介護・看護のため

親や配偶者など家族の介護・看護が必要になると、勤務時間の制約が大きくなります。夜勤や長時間勤務が難しくなり、家庭を優先せざるを得ない状況になります。

短時間勤務制度などが整っていない場合、退職という選択に至るケースがあります。

12. 病気・高齢のため

慢性的な腰痛や体力低下など、身体的な問題が理由で退職する場合があります。

介護業務は移乗や入浴介助など身体負担が大きく、加齢とともに継続が難しくなることもあります。無理を続けた結果、健康を優先する判断をするケースもあります。

13. カスタマー・ハラスメントがあったため

利用者や家族からの暴言、理不尽な要求、威圧的態度などが継続すると精神的負担が増大します。

組織として十分な対応や保護がなされない場合、「守ってもらえない」と感じ、離職を決断することがあります。近年、深刻な課題として注目されています。

14. 家族の転職・転勤、又は事業所の移転のため

配偶者の転勤や家族の事情により、居住地を変更せざるを得ない場合があります。また、事業所の移転により通勤が困難になるケースもあります。

本人の不満とは無関係に、生活環境の変化が退職理由となることがあります。

15. 定年・雇用契約の満了のため

有期雇用契約の満了や定年到達により退職するケースです。

不満による離職ではありませんが、再雇用制度が整っていない場合は継続が難しくなります。経験豊富な人材が流出する要因にもなります。

介護職員が辞める前兆・サイン7個

1. 業務への積極性が明らかに下がる

以前は利用者対応や業務改善に前向きだった職員が、最低限の業務しかしなくなる、会議で発言しなくなる、提案をしなくなるなどの変化が見られる場合は注意が必要です。

「無関心」の状態は退職直前によく見られる傾向があります。叱責よりも、なぜ意欲が下がっているのかを探る対話が重要です。

2. シフト・働き方への要望が急に増える

「夜勤を減らしたい」「オンコールを外してほしい」「固定勤務にしてほしい」といった具体的な勤務条件の変更希望が急増する場合、疲労や不満が限界に近い可能性があります

特にオンコール負担の偏りがある職場では、こうした申し出が退職前の最終サインになることがあります。

3. 有給取得や欠勤が集中し始める

有給消化が急に増える、月末や連休前後に欠勤が集中するなどの変化は要注意です。転職活動や面接が背景にある場合もありますし、精神的な疲弊が理由のこともあります。

勤怠データは経営側が客観的に把握できるため、変化が出た段階で面談を行うことが効果的です。

4. 職場への不満を公然と口にするようになる

これまで我慢していた不満を、同僚や利用者の前でも言うようになるのは危険信号です。

「どうせ人が足りない」「給料が上がらない」といった発言が増える場合、心理的な離職準備が進んでいる可能性があります。

組織への信頼低下は離職に直結しやすいため、早期の是正が必要です。

5. 新しい業務や役割への関心を示さなくなる

これまでであれば資格取得やリーダー業務などに前向きだった職員が、新しい役割の打診に対して消極的になる場合は注意が必要です。

「今は考えられません」「そこまで責任は持てません」といった反応が増えるのは、職場での将来を描けなくなっているサインであることがあります。

成長意欲の低下は離職直前に見られることが多い変化です。

6. 報連相(報告・連絡・相談)が極端に減る

業務上の相談や確認が減り、自己判断で淡々と仕事を進めるようになるのも前兆の一つです。

これは自立しているというよりも、「もう深く関わらない」という心理状態である場合があります。

組織との距離を取る行動は、心理的に職場から離れ始めているサインと捉えることができます。

7. 周囲との交流を避けるようになる

休憩時間に一人で過ごすことが増える、職員同士の雑談に参加しなくなる、飲み会や研修を断る回数が増えるなど、職場コミュニティから距離を置く行動が見られる場合は要注意です。

人間関係のストレスや帰属意識の低下が背景にあることが多く、孤立が進むと離職決断が加速しやすくなります。

介護職員の退職を防ぐ対策8個

1. 月1回の「短い1on1」で早期サインを拾う

退職は“突然”に見えて、実際は不満や疲労の蓄積が先に出ます。

月1回15分でも良いので、業務量・人間関係・睡眠/体調・不安を定点観測し、改善できる要素(シフト調整、配置見直し、フォロー担当追加)をその場で決めます。

新人・中堅ほど離職の芽が早いので、入職後3か月は頻度を上げると効果的です。

<ポイント>
・月1回15分でも継続する
・業務量・人間関係・体調を定点確認
・その場で小さな改善を決める

2. メンター(エルダー)制度で「相談相手を固定」する

新人が辞める典型は「誰に何を聞けばいいか分からない」「叱られるのが怖い」です。先輩1名を“担当”にし、業務の質問先・振り返り相手を固定すると心理的安全性が上がります

この制度は中小企業でも導入しやすく、指導のばらつきも減ります。メンター側の負担が偏らないよう、担当期間と役割(週1声かけ等)を明文化しましょう。

<ポイント>
・相談相手を明確に固定する
・役割と期間を明文化する
・指導負担が偏らない設計にする

参照:岐阜県 優良取組事例

3. シフト/夜勤・オンコールの「公平ルール」と代替策をセットにする

不公平感は離職の引き金になりやすいので、夜勤・オンコールの割当基準(回数上限、連続回避、家庭事情の扱い)をルール化して可視化します。

人手が厳しい施設ほど、見守り機器や連絡手段の整備で夜間負担を下げ、回数そのものを減らす設計が効きます。夜間負担軽減の取り組み事例も参考になります。

<ポイント>
・回数上限や連続禁止をルール化
・割当基準を可視化して公平性を担保
・機器導入などで負担そのものを削減

4. 記録・申し送りをICT化して「残業の原因」を潰す

離職理由で多いのが“業務の忙しさ”です。まずは紙記録→タブレット入力、申し送りのリアルタイム共有、インカムで連携など、安価なところから段階導入します。

いきなり全部変えず「記録だけ」「申し送りだけ」など1領域ずつ置き換えると現場の抵抗が少ないです。ICT活用で定着を改善した施設事例もあります。

<ポイント>
・記録業務をデジタル化する
・申し送りをリアルタイム共有
・一部業務から段階的に導入

5. 介護助手・周辺業務の切り出しで「介護に集中できる体制」へ

中小でも採用しやすい介護助手(配膳、清掃、リネン、物品補充など)を活用すると、介護職の“本来業務”比率が上がり、疲弊と不満を減らせます。

フルタイムでなく短時間パートでも効果が出やすいのが利点です。切り出す業務をリスト化し、介護職が「やらなくていいこと」を明確にするのがコツです。

<ポイント>
・周辺業務を切り出す
・介護職は専門業務に集中
・短時間雇用から始める

6. キャリアパスを作り「次に何を頑張れば良いか」を見える化

昇給・役割・必要スキルが曖昧だと、将来像が描けず離職しやすくなります。

等級(例:初任者→実務者→リーダー)ごとに期待役割と評価項目、研修・資格の道筋を1枚にまとめるだけでも効果があります

中小向けに成功事例を整理した自治体資料があり、テンプレ的に導入しやすいです。

<ポイント>
・等級ごとの役割を明示
・昇給・昇格基準を可視化
・資格取得支援と連動させる

参照:静岡県 介護事業所キャリアパス制度導入ガイド 12の成功事例

7. 処遇改善加算を「配分ルールまで」透明化して納得感を作る

賃上げそのものも重要ですが、現場は「なぜ自分はこの額なのか」が見えないと不満になります。

処遇改善加算は制度要件があり、計画→配分→説明→記録が肝です。

資格・勤続・役割に連動した配分ルールを文章化し、面談で説明すると納得感が上がります。制度の全体像は厚労省資料で確認できます。

<ポイント>
・配分ルールを文章化する
・面談で個別説明を行う
・記録を残し納得感を高める

参照:厚生労働省

8. カスハラ/ハラスメント対策を“施設ルール”として持つ

人間関係や利用者・家族からの暴言等は、退職の直接原因になりやすい領域です。

基本方針(許容しない行為、対応手順、記録、エスカレーション)を決め、現場が「守ってもらえる」と感じる状態を作ります

国のマニュアル類も整備されており、自治体の相談窓口につなぐ運用も可能です。

<ポイント>
・許容しない行為を明文化
・対応フローを事前に共有
・管理職が本気で守る姿勢を示す

参照:厚生労働省

まとめ

介護職が突然辞めるように見えても、その多くは日々の小さな不満や疲労、孤立感の積み重ねが背景にあります。

大切なのは「なぜ急に?」と驚くことではなく、辞める前に出ていたサインに気づき、組織としてどう向き合うかです。

人間関係、夜勤やオンコールの負担、評価や将来不安など、原因は一つではありません。だからこそ、日常的な対話と仕組みの見直しが離職防止の鍵になります。

突然の退職を防ぐために、今できる対策から着実に取り組むことが重要です。

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