看護師のオンコール業務内容や手当など、オンコールについて詳しく解説します。ストレスを感じる場合の対策や、違法と思われる働き方の具体例なども説明します。

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オンコール対応とは?
オンコールとは、勤務時間外であっても緊急時に呼び出しに応じる勤務形態を指します。
電話や連絡手段に常時対応できる体制を整えておく必要があり、夜間や休日に突発的な対応を求められる点が特徴です。
特に医療業界ではよく用いられ、看護師にとっては患者の急変や緊急処置に備える役割を担います。自宅待機であっても精神的な拘束感が強く、労働時間の扱い方や手当支給など労務管理上の課題も伴う働き方です。
看護師のオンコール内容
看護師がオンコールを行うケースは多くあり、職場によって内容が異なります。職場別の内容・特徴について説明します。
| 職場 | 主なオンコール内容 | 特徴 |
| 病院(急性期・総合病院) | 夜間や休日の救急患者対応、術後合併症の急変対応、点滴や医療機器トラブル対応 | 医師との連携が密で、緊急度の高いケースが多い |
| クリニック | 発熱や体調不良患者からの電話相談、処方や受診可否の判断補助 | 医師不在時の橋渡し役が中心で、比較的軽症例が多い |
| 訪問看護ステーション | 利用者からの体調変化連絡、呼吸困難や転倒など緊急訪問、家族からの不安相談 | 自宅へ直接出向くことが多く、単独で判断・対応する場面が多い |
| 介護施設(有料老人ホーム・特養など) | 入居者の発熱、転倒、服薬ミス対応、急変時の救急搬送判断 | 夜勤職員からのコールが中心で、医師不在下での初期判断が求められる |
| 在宅医療クリニック併設型 | 医師と連携しながら在宅患者への緊急対応、往診同行、電話での服薬指導 | 医師との連絡体制が比較的整っており、訪問看護との橋渡し役も担う |
看護師のオンコール手当相場・給料

看護師のオンコール手当ですが、主に待機手当と出勤手当があります。ただ勤務先によって手当の有無や金額は変わります。
一般的な病院・介護施設での待機手当の相場は1回あたり1,000〜2,000円。訪問看護ステーションの待機手当の相場は1回あたり1,000〜3,000円が多めです。
待機のみではなく、呼び出されて出勤した場合には、出勤に対する別途手当が支給されるケースが多く、時給扱いや定額加算で3,000〜5,000円以上、場合によってはそれ以上です。
公益社団法人 日本看護協会の2025年資料によると、訪問看護ステーションのオンコール手当・対応回数について以下の調査結果となっています。(※参考)
| 区分 | 回答者数 | 1回あたり 平均手当額 (円) |
2024年12月 平均回数 (回) |
| オンコール待機 (待機のみ) |
537 | 2,233 | 7.7 |
| オンコール対応 (電話対応) |
445 | 609 | 5 |
| 緊急出動 (手当額は時間外手当を除く) |
429 | 1,791 | 2.3 |
看護師のオンコールは違法?
看護師のオンコール勤務は違法ではありません。ただ違法なケースもあり、法律上は「待機時間が労働時間に当たるかどうか」が焦点となります。
自宅で自由に過ごせる場合は原則「労働時間外」とされ、待機手当の支払いで対応することが一般的です。
しかし、行動が著しく制約される、前後で他の業務も行う必要がある、などの状況では「労働時間」とみなされる可能性があります。
オンコール勤務の運用次第では違法性を問われることもあるため、手当制度や勤務規程を明確に整備することが重要です。
関連記事:オンコール体制は違法?労働時間の判例・待機手当なし・無給は?
オンコールがストレスになる原因4つ

1. 常に緊張感が続く
オンコールは急な呼び出しに備える必要があるため、完全に気を休めることができません。就寝中でも電話が鳴る可能性があるため、眠りが浅くなり生活リズムが乱れる要因となります。
この「呼ばれるかもしれない」という持続的な緊張感が、精神的なストレスを強めてしまいます。
2. 自由時間が制約される
自宅待機であっても、すぐに出動できる範囲にいなければならないなど行動が制限されます。外出や旅行、アルコールを伴う飲食なども難しくなるため、プライベートの自由度が著しく低下します。
この制約感が積み重なり、オンオフの切り替えができず疲労感につながります。
3. 睡眠不足や生活リズムの乱れが発生する
深夜や早朝の呼び出しが頻発すると、十分な睡眠が取れず疲労が蓄積します。
不規則な対応で体内リズムが崩れることにより、慢性的な睡眠不足や集中力低下が生じやすく、長期的には健康被害やモチベーション低下につながります。
4. 責任の重さと孤独感がある
オンコール時は限られた情報の中で判断を迫られる場面があり、看護師にとっては大きな責任を伴います。特に一人で対応する場面では、相談相手がいないことが心理的な負担を増大させます。
この責任の重さと孤立感が強いストレスの原因となるのです。
オンコールのストレス対策4つ

1. 睡眠環境を整える
オンコール中は不意の呼び出しで睡眠が中断されることが多いため、眠れるときに深く休める環境づくりが重要です。
遮光カーテンや耳栓、静かな部屋を用意し、短時間でも質の高い睡眠を確保しましょう。仮眠前にはスマホやカフェインを避け、入眠の質を高める工夫も有効です。
👉 ポイント
呼び出し後すぐに行動できるよう、制服や必要物品を枕元に準備しておきましょう。
2. 呼び出し時の対応をマニュアル化する
緊急時に即座に判断しなければならないのは大きなプレッシャーです。想定ケースごとに対応マニュアルを作成し、定期的に振り返ることで心理的負担を軽減できます。
また、職場全体で共通の手順やマニュアルがあると安心感が増し、個人の心理的なストレスも減らせます。
👉 ポイント
日常的にシミュレーションしておくことで、実際の呼び出し時に冷静に対応することができます。
3. 職場での負担分散を図る
オンコールの負担を特定の人だけに集中させず、交代制やローテーションで公平に分担する仕組みが効果的です。看護師間で協力体制を築き、相談できる体制を整えることで孤独感も和らぎます。
👉 ポイント
管理者に回数や負担状況を数値で伝えると改善提案が通りやすいでしょう。
4. メンタルケアとリフレッシュをする
オンコール後の休日には意識的にリフレッシュすることが必要です。運動や趣味、カウンセリング利用などでストレスを解消しましょう。
自分だけで抱え込まず、同僚や家族に話すことも心の安定につながります。
👉 ポイント
勤務シフトに「休息日」を組み込み、心身のリセットを意識的に行いましょう。
オンコールに向いている人の特徴4つ

1. 冷静な判断力がある
オンコールは突然の呼び出しや予測不能な事態が多く発生します。そのため、慌てずに状況を整理し、限られた情報の中で最適な判断を下せる冷静さが重要です。
特に看護師や医療従事者の場合、患者の状態を電話越しに的確に把握する必要があり、動揺せず行動できる資質が求められます。
トラブル発生時でも感情に流されず、落ち着いた対応ができる人はオンコールに適しています。
2. フットワークが軽く行動力がある
オンコール勤務では深夜や休日でも急な出動が発生することがあります。その際にためらわず迅速に準備・移動ができる人は有利です。
特に医療や介護の現場では、遅れが命や安全に直結するため、体力と行動力を兼ね備えた人が向いています。
また、移動手段の確保や出動に備えた自己管理を怠らない習慣がある人も評価されます。
3. 柔軟性と順応力がある
オンコールは予定通りに進まないことが多いため、スケジュール変更や生活リズムの乱れに柔軟に対応できる人に適しています。
急な呼び出しで睡眠が削られても、短時間で気持ちを切り替えられる力や、想定外の状況にも臨機応変に対応できる順応力が必要です。
こうした柔軟性があれば、心身へのストレスを軽減し、長期的にもオンコール勤務を続けやすくなります。
4. 責任感と協調性が強い
オンコール対応は個人の判断だけでなく、チーム全体の連携が前提となることが多いです。そのため、責任感を持ち、仲間や利用者のために行動できる姿勢が大切です。
また、他職種とのコミュニケーションを円滑に行える協調性も必要不可欠です。
呼び出し後にスムーズに業務を引き継ぐ、同僚に感謝を伝える、といった細やかな気遣いができる人は、職場で信頼されるオンコール要員となれます。
オンコール勤務時の過ごし方4つ

1. 読書や資格勉強でスキルアップする
オンコール待機中は外出や長時間の移動が難しいため、まとまった時間を有効に活用するチャンスです。
専門書や資格取得のテキストを読み進めれば、業務に直結する知識を深められます。
また、小説やエッセイなど気分転換できる読書もリラックス効果が高く、緊急連絡に備えながら心を落ち着けることができます。学びと癒しの両方を得られる有意義な過ごし方です。
2. 軽いストレッチやヨガで体を整える
オンコール中は待機姿勢が長く続き、体がこわばりやすいものです。短時間でできるストレッチや呼吸法を取り入れることで、血行が促進され疲労回復にもつながります。
ヨガや瞑想を取り入れると自律神経も整いやすく、突発的な呼び出し時に落ち着いて対応できる精神状態を保てます。心身のリフレッシュを兼ねた理想的な過ごし方といえるでしょう。
3. 趣味を楽しむ
待機中は気分転換が重要です。好きな音楽を聴いたり、映画やドラマを観ることでリラックスできます。
呼び出しがあっても中断しやすい趣味、例えば編み物や絵を描くといったクリエイティブ活動もおすすめです。
没頭しすぎず気軽に楽しめる趣味を持つことで、ストレス軽減にもなり、オンコールの待機時間を前向きに過ごせます。
4. 睡眠環境を整えて仮眠を取る
突発的に出勤が必要になることを考えると、十分な休息が欠かせません。短時間でも質の良い仮眠を取ることで、緊急対応時に集中力を維持できます。
照明を落とし、リラックスできる音楽やアロマを活用すれば、眠りやすい環境を作ることが可能です。「深い眠りに入らず、呼び出しにすぐ反応できる」軽めの休息が理想的です。
まとめ
看護師のオンコール勤務は、夜間や休日の急な呼び出しに対応するため心身への負担も大きい一方で、医療現場を支える重要な役割を担っています。
実際の内容や手当相場、働きやすさは勤務先によって異なるため、求人情報だけでなく現場の声や制度をしっかり確認することが大切です。
オンコールに不安を感じる方も、自分に合った職場を選べばキャリアアップやライフスタイルとの両立も十分に可能です。オンコールの正しい知識を持ち、働くときの参考にしてください。

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